お前以外考えられねぇ
彼との出会い
あたしと彼の出会いは少女漫画みたいでした



…リリ……リリリリ

ぽす

………えッ!?リリリリ!?あたしは朝が苦手

だからいつも目覚ましを3つかけている

で、その3つ目が『リリリリ』となる…ってこ

とは今は8時半!やばい遅刻するー

あたしは一週間前から近所の龍星学園に通って

いるんだけど…

入学一週間で遅刻はしたくな〜い

あたしのお母さんとお父さんは仕事で家に帰っ

て来ないことが多い。というか家にいる方が珍

しい…

だからあたしは一人暮らし状態…

「行ってきまーす!」

誰もいない家に元気よく挨拶して学校へ向かう

急いで用意したから髪結ぶの忘れてた…メイク

はいつもしてないんだよね…( ̄▽ ̄)みんなに女

子力ないって散々言われ2年くらい?

あっ、この角を曲がったら学校まで一直線!

女子力なんて言ってる場合じゃない!あたしは

全力で走ってそのまま曲がった

ドンっ

前に人がいてぶつかってしまった…

「す、すすす、すいません!」

あぁ、あたし何言ってんだろー噛みすぎ…

前の人をふと見ると

うちの学校の生徒だ!けどその生徒とは顔面衝

突?学校と反対方向だし…何でだろ?

あたしが一人で考えてると…

「ねぇ、どいてくれない?てかどけよ」

と冷たい声が…

「あ、すいません。今どきま、す……」

途中までしか言えなかった

だってそこにいた人が今まで見たことが無いく

らい綺麗な顔立ちだったから…

「ねぇ、聞こえてんの?どけっつてんだけど?」

……

「おい!どけって言ってんのわかんねーのか!?しかも何だよその頭…お前それでも女かよ…
ぷっクク」

「はっ!ご、こごごめんなさいぃぃ」

私は彼の上に乗っかっていました。

はい、忘れてました。

あれ?今何か余計なこと言ってなかった?

「ちょっと!何よ!私が女に見えないと!?
まぁ、確かに今日は髪の毛ボサボサだし…
急いでたしで?女子力いつもより低いかもだけど……」

…フッ

何か笑われたー

「じゃぁ早く行かないとじゃん?学校。もうチャイム鳴るよ?」

「あー!ほ、ほんとだ…
あたし遅刻?あぁ…
あ、すいません、今どきます。学校のこと教えてくれてありがとございました!では!」

キーンコーンカーンコーン……

あれから全力でまた走ったけど教室につかなく

先生にすこーしだけね、怒られちゃった

「もー、雪はだらしないね…その髪の毛何とかしなよ?」

申し遅れましたー

あたしは白波 雪。それで今サラッと毒づいた子

が中学から親友の風間 結菜。結菜は美人でモテ

るんだよね…

「あたしも結菜みたいにモテたーい…」

はあ、彼氏いない歴2年だー。一応昔いたんだよ

ね…

「「「キャ〜」」」

何やら女子たちの黄色い歓声が

「な、何!?有名人でもいるのかな?」

あたしがそう言うと、結菜が

「はっ?あんた知らないの?今年の入学式で代表する頭脳、いろいろな部から勧誘くるくらいの運動神経、女子たちが騒ぐようなルックス。
完璧王子の神木 龍牙よ。」

「知らないよそんなこと〜…」

と言いながら結菜を見たら何か顔、赤くない?

「ははーん?結菜神木くんが、好きなのー?」

「ち、ちが!私はその隣の……あっ…」

「へー隣の?なぁに、結菜さん?」

結菜が照れるなんて珍しい!いじりたくなるよ

もー、結菜って可愛い!

「あたしはその隣の山城 祐也くんが好きなの!」
「初めて結菜の恋話聞いたよー、結菜ならでき
「ねぇ、ちょっと?白波さん?どういうこと?神木くんが読んでくれない?って言うんだけど?」

「え、あたし?何で?」

せっかく盛り上がってたのに〜

「あたしが聞きたいよもー!」

この可愛い子誰だったっけ?あー、坂入さんだ



「結菜、ちょっと行ってくるね。」

神木くんのとこに行く間の女子の視線が痛い…

神木くんってどんな人だろ?そんな呑気に考え

ていたら見えてきた。

「か、神木くん!おはようございます!」

「うん、おはよう」

と今朝のイケメンさんが王子様を演じてるのか

な?いました…

女子がいっぱいいるから話しかけれないな…っ

て思ってたら、「白波さん?」なんて話しかけ

てきちゃったよ…

「何でしょう?」

仕方なく返事したら

「ちょっと来てくれる?」

と邪悪な笑みを浮かべるからついていくしかな

いじゃん

「ねぇ、神木くん?山城くんはいいの?」

「いいんだよ…」

王子様じゃない…やっぱりあれは演技だったの

ね…

ついて行って着いた先は

屋上

神木くんはここに来るの慣れてるみたいで、日

当たりのいいところに横になった

あたしはその横に座った

「……」

「………」

「あのさ」

沈黙を破ったのは神木くんだった

「俺の性格のこと誰にも言うなよ?」

「王子様キャラとかホントすごいよね…」

「別に…朝のこと誰かに言った?」

「言う前に人あんたたちきて今に至ります。」

ホント結菜に言わないと…

あっ言っちゃダメなんだっけ?

「もう戻っていい?誰にも言わないし、2時間目始まるから。
あんたのクラスもはじま…「龍牙。あんたじゃなくて龍牙。名前で呼べよ。」

「何で!?」

「いいから、雪って俺も呼ぶし?」

「りゅ、龍牙////くん?」

な、何か恥ずかしい…

「ま、今は合格。あと疑問系にするなよ…」

と言ってそっぽ向く神、龍牙くん//

少し見えた顔が赤く見えて、何だかあたしも赤

くなってきちゃった…

「も、もう戻るね?」

「ああ」

そう言ってあたしは屋上をあとにした。
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