ラブレターを君に

突然…消えた?

激務とも言えるスケジュールが、俺を待っていた。




来年のコンサートに向けての、アルバムの出来が、自分でイマイチ納得がいかなかった。



スタッフと本気でぶつかる事は、度々あった。



それは、やはり最高の想いをファンに届けたいがためのものであって、私利私欲の為では、絶対に無いと、自分では、思っているのに、どうして回りの人間は、こうも、欲に走りたがるんだ!




持って行き場の無いもやもやした気持ちが、また、自然と足を……あの場所へと、向かわせた。




今日の空の具合はどんなもんかな?



ベンチでいつものように、横たわる。



(ああっー!少しではあるが、星がうっすら、何個かは確認できる。



時計で時間を何故か確認してみる。


真夜中の1時半か……



あいつが、また急に何処からともなく現れるのでないかと思い………




見渡しても、目を凝らしても、誰も居ないし、居る気配もしない。



あいつは、まだまだ遅い時間に現れるはずだから。




いやっ!待てよ!俺は、一体誰を待ってるんだ?



あいつの事を…俺が?そんなはずないだろう!



あんな、くだらない夢みたいな話しばかり俺に押し付けて来やがって!


大体、人に馴々しいすぎだろう?初対面の相手に……


しかも、俺の事何にも知らないくせに!星を二人で見ると、良い事あるよ!だぁとぉーー
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