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8章 ずっと...

涙のサヨナラ

「うわーキレイ!」

静香は目の前に広がる情景に目を輝かせる。

「おいおい遊びに来たんじゃないからな」

そう言う令志も海を目の前にしてそわそわしてるのは明らかだった。

単調な波の音、ほのかな潮の香りが鼻孔をくすぐる。

「お前達……何のためにここに来たのか分かってるるのかよ?」

そう。俺達一行は映画撮影のために海に来ていたのだ。雅也は呆れたといった表情で皆を見渡す。

「いいか?如月の別荘に滞在できる期間はたった三日間だ。つまり少しも時間を無駄に出来ないんだからな!」

「では、早速撮ることにしようかのう?」

おじいちゃんもやる気十分の用だ。

配役は一週間前の打ち合わせの時に決めてある。
ここで簡単に皆の役を述べておこうと思う。

俺(若葉翔)…主人公
雅也…主人公の親友
渡…主人公の親友
令志…恋敵
百合菜ちゃん…ヒロイン 静香…ヒロインの親友
美紀…ヒロインの親友
桜花…主人公に好意を寄   せる女の子
紫音…主人公とヒロイン   の共通の友人

まぁ普段どうりに演じれば全く問題はないということだ。

ちなみにストーリーはありきたりの学園ものだ。
その為、すんなりと役に入り込みやすかった。

また役の名前も俺達の名前がそのまま使われることになった。

何か、映画って感じがしないんだけどな。
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