お前のこと、落としてやるよ。
「行けよ、那月のとこ。」


「どーしよ、これ」


綺麗にラッピングされた白い箱を、かれこれ30分は見つめている。






夏休みも残り僅かとなった。

皐月とは、あの日から一言も交わしていない。


“会えない“のではなくて、“会わない“

……意図的に避けてしまっている、お互いが。



そんなまま、8月25日になってしまった。…皐月の誕生日に。



もちろん、私はプレゼントする予定も無論お祝いする予定もなかったのだが、お母さんに、
『ケーキ買ってきて。あと、永遠のことだから皐月くんのプレゼント買ってないだろうから買ってきなさい』

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