プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「いちおう聞いとくけど、それ本気で言ってんの?」

「当たり前だよ。俺がみどりに冗談言ったり、嘘ついたことある?」

「あるある、ありまくりだよ。
アンタ無自覚に嘘ついてんの?タチ悪い」


嘘......つかれたことはそんなないかもしれないけど、冗談でからかわれたりしたことは昔から何回もある。

しかし文句を言ってみても、そっかごめんと軽く流される。ほんとにムカつくやつ。


「マジメに答えるのもバカバカしいけど、この年で結婚なんて早すぎない?パパとママが何て言うか。
それに成功してから言うなら分かるけど、アンタまだメジャーリーガーどころか向こうでの職もないじゃん」

「俺は絶対にメジャーリーガーになるし、
オジサンたちだったら、メジャーリーガーの妻になるなんてよくやった!って喜んでくれるよ」


よくやった!ってそんなこと言う父親がいるわけ......、いそうだから困る。

ママだってメジャーリーガーなら玉の輿だから文句ないだろうし、野球大好きなパパのことだから義理の息子がメジャーリーガーだったら大喜び間違いなし。


「年にしたって、別に早くないよ。
スポーツ選手は結婚早いひと多いし、みどりの好きなピッチャーだって20才で結婚したよね」


車が通りすぎる音には負けないけれど大きすぎないボリュームで、秀は決定事項のように淡々と話す。


「まあね、デキ婚なうえにソッコー離婚したけどね」

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