プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「そうじゃないよ。
勝負に勝っても負けても、あたしが好きなのは一輝くんだから」


一輝くんが勝てないと思ってるわけじゃない。

ただ、もし負けたとしても、あたしが好きなのは一輝くんなんだ。


裕貴との賭けや、今までしてきた賭けとは全く違う。
最初から成立しない賭けなんて、ナンセンスだ。


「ふーん.....、本気なんだ?
じゃあ賭けはしなくていいや」


あっさり引いた秀には、拍子抜けしなくもないけど、まあ本気であたしと付き合う気もなかっただろうし、と納得。


もう幼なじみよりも兄弟みたいな心境であたしを見守ってるから、心配していっただけみたいな?

大体こいつ彼女いるんじゃん、と彼女からメールだとスマホをいじり出した秀を複雑な目で見る。


「賭けなんてしなくても、みどりが俺のとこに戻ってくる自信はあるからね」

「は?」


いつものことながら、さわやかに笑みを浮かべながら、つかめない発言をする秀に、今度こそ間抜けな声が出てしまった。



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