《完》闇を抱えた天才少女




少しして



電話が終わったみたいだから




聞いてみた。





「あの、雪菜さん


今の電話って誰からですか?」





「あのね、落ち着いて聞いて!」





「はい。」





「あの、日本で1番有名な




日本アカデミー賞にノミネート



されたって!」




「日本アカデミー賞って



あの、テレビでやってるのですか?」




「そうよ!



しかも主演女優賞の方で!!」




「え?新人賞じゃないんですか?」




「そうなの!



それが驚いたのよね。




まぁ、とにかくあと1ヶ月後に



授賞式があるから」





「分かりました。」




びっくりした。





去年、テレビで初めて見た



日本アカデミー賞




授賞する人みんなが納得できて



すごいなーって尊敬の眼差しで


見てた。






いつか取りたい。




そう思っていたけど



まさか、2年後に取れてるなんて



思わなかった。




しかも、主演女優賞



私が1番とりたかった賞。







こんなに光栄なことはない。











1ヶ月後が待ち遠しくなった。





















< 112 / 157 >

この作品をシェア

pagetop