好きっていうまでは


「ねぇ、柴ちゃん!ここの問題教えて!」

「ちょっと、あんた少しは自分で考えなよ!

彩華はそういうのやるための人じゃないから」

「ちょっと、なに?いーじゃん別に。

あんたに迷惑かけてないじゃん。」


あー。二人共喧嘩になっちゃう。

「あ、水橋さん!ここはね、この線がここと等しくて…」

私の役割は変わらないんだよね。


その後の昼休みに、奈央に結構怒られた。

「彩華は人が良すぎるよ!あんな子ほっときなよ!

彩華も嫌じゃないの?あんなに毎日質問されて。」

「んー。まぁ平気かな。それでなんとかなるならね」

もー。と言って、奈央は呆れた顔をした。

「彩華が嫌な時は、いいなよ?あたしに。

そしたら、いつでも助けるからね!」

奈央がいると心強いなぁ。

ありがとっ。
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