好きっていうまでは

「2年A組でメイド喫茶やってます!」

奈央は大きな声で宣伝する。

暇そうな人を見つけては声をかける。


「もう!彩華も声出してよ!あっ、あの人たち暇そう!」

「暇そうって…失礼でしょ」


「そこのお兄さんたち!メイド喫茶やってまーす!

いまめっちゃ女子ばっかりなんですよー、

来てくれないですかね?」

「可愛い子に言われたら行くしかないだろ」

「俺的にはこの子かなっ。」

そう言って1人の人が私の肩に腕をかける。


「色白いっ。純白。綺麗っ。俺の彼女になって!」

奈央も男の人に囲まれて面倒くさそうにしてた。


「あーダメダメ。とにかく、来てよ。

とにかく、A組来てくれたらいいから」

「わっかりました!」

ふぅ。よかった。少し怖かったんだよね。
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