アイドル君と私


「お……お疲れさま…」


と、言いかけた時。


「…ふっ…」


「…えっ?」


今、笑われた?


すると、私の頭の上からその人の声が聞こえてくる。


「…タレ目っ…」


「………!?」


ピキッ!と、私の頭にそんな音が走った。


「じゃっ…」


それだけ言って、その人は店内へ入って行った。


「…なっ…」


何なの、あの人!?


ムカつきながらも、ロッカーで着替えを済ますと、咲も店内に出る。


そしてカウンターに行くと、望とさっきの男の人が話していた。


「あの人っ…!」


やっぱり、うちの社員なの?


そして望からその人が離れて行くと、咲は望に駆け寄った。


「望っ、お疲れ―」


「あ~咲、お疲れ―」



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