アイドル君と私


ん…?


体の左から聞こえたその声に、私は振り向いた。


と、そこに立ってたのは。


「……白…石…さん?」


「あっ…どうも」


そこにいたのは…白石廉だった。


廉は帽子を被って、今日はだてメガネもしていた。


でも私はそんな事より、また白石廉に会った事の方がビックリしていた。


でも…冷静に冷静に。


私は店員なんだから。


「こ…こんばんわ、いらっしゃいませ」


「あっ……こんばんわ」


白石は少し照れくさそうに挨拶をした。


「何かお探しでしたら、また声かけて下さいね?」


「あっ…ありがとうございます、ちょうど良かったです…お願い事あるんですけど」


「えっ?…はい、何でしょう?」


「こないだ取り寄せてもらった雑誌なんですけど、しばらく毎月発売と同時に一冊取り置きして置いて欲しいんですけど…」



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