アイドル君と私
「family」


そして、12月に入り冬がやってきた。


ある日、咲は廉から電話で、あることを頼まれていた。


「えっ…?…12/24?」


『うんっ…12/24の午後か夕方あたり時間できるかな?』


「時間…?」


えっ…?


12/24って、クリスマス?


『あっ…でも咲ちゃん仕事だよね?俺も仕事だけど、夕方は時間空けてあって』


「あっ、うん…」


『実はその日……出来たら会わせたい人がいるんだ』


「えっ…?会わせたい人?」


『うん…あっ、出来ればなんだけどね?』


「う…んっ」


“会わせたい人”って、
誰だろう…?


「一応…お店に聞いてみるね?半休取れるかもしれないし」


『本当?ゴメンね?無理言って…』


「ううんっ、いいの」



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