アイドル君と私


ある日の、テレビ局の食堂。


マネージャーと食事をしていた廉、
と、そこへ声をかけてきた人が…。


「廉っ」


その声に廉が振り向くと、比奈がマネージャーと来ていた。


「ひぃ…」


「久しぶりっ、廉も遅いご飯だっ」


「うんっ」


比奈の笑顔に、廉も薄っすら笑みを返す。


すると、比奈が廉のマネージャーに向かって口を開いた。


「あのっ…少しだけ、廉と話させてもらっていいでか?」


「…えっ…」


「ここでいいので、ねっ?ひたちゃんっ」


比奈は自分のマネージャーにも目で合図する。


廉と比奈のマネージャーは、互いに顔を見合わせ…“仕方ない”という表情で立ち上がった。


「じゃぁ、僕達は向こうのテーブルにいるんで」


そう言って2人は、廉達から少し離れたテーブルに移った。


比奈は食事のお盆を置き、廉の向かいに座った。


< 496 / 545 >

この作品をシェア

pagetop