約束の小指、誓いの薬指。
「…もっと俺に惚れろよ」


キャーと悲鳴にも似た黄色い声と拍手が沸き起こる。


お、おぉ……。


たぶんこれは愁くんの演じたキャラクターの台詞なのだろう。なのにドキドキしてしまう。
更に大勢の歓声により高まる緊張。相乗効果で心拍数がどんどん上昇していく。


…あ、まずい。駄目かも……。
そう思った瞬間、あんなにも大きく響いていた観客の声が一気に遠ざかっていった。

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