『あの時、君は……』


そして……最後に、俺はひとつ気になっていたことがあったんだ。

「なぁ……瞳……」
「うん?」

瞳があの上目遣いで俺を見る。

「あの時さ……瞳が電車に乗って……俺が自転車で追っかけてただろ……?」
「うん、そうだね……」


俺はずっと気になってたんだ。

君が……どうだったのかが……
……あの時、君は……

俺は静かに口を開いた。

「あの時、瞳さぁ……」




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