空を見上げて、月を描いて
空に三日月


 全部思い出してしまえば、残酷な結末が待っている。


 そうわかっていたのに。


 思い出したくて。


 知りたくて、知りたくて。


 知らなきゃいけないような気がして。




 ずっと好きでいた人。


 ずっと傍にいたかった人。




 今、俺の中にいるのはどっちだ、って長いこと考えた。




 空を、見上げながら。

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