二十歳の約束
高2の10月
高2の10月ミナミの彼氏のライブ。

今まで、地元でばかり遊んでたけど、都会のライブスタジオ。

新しい環境だった。

ミナミの彼氏はギターだった。

こんな大勢の前で、自分の彼氏が演奏してるってかっこいいんだろうなーとミナミってすごいな、と思った。

ライブが終わって、帰ろうとしたら、ミナミが、

「駅まで自転車で帰ろう」

と誘ってくれた。

都会で自転車?

ミナミの彼氏は都会の真ん中に住んでるみたいで、そのバンド仲間もそうらしい。

ミナミの彼氏を紹介されて、その仲間も3人紹介された。

ミナミが気を使って、彼氏の自転車を借りてくれ、前に乗って、私に後ろに乗る様に言ってくれた。

きっと彼氏の後ろに乗りたいのに、私がいるせいでもうしわけないなーと思った。

ミナミは順調に運転してたのに、急に彼氏の自転車とスピード競争を始めてしまった。

そのせいでバランスが保てなくなり、都会の商店街で、ミナミと私の自転車は大転倒してしまった。

その道がつるつる滑る素材だった事もあり、私たち二人はボブスレーの選手みたいにツルーと滑っていって、その姿はめちゃくちゃ笑えるものだったらしい。

ミナミの彼氏、友達、みんな大笑いしてた。

私も笑ったけど、本当は耳を擦りむいて痛かった。

近づいてきて、

「大丈夫?」

ひとり声をかけてくれた。

本当に心配そうな顔で、ベースの遠藤君だった。

「大丈夫、ありがとう!」

そう言ってみんなで笑いながら帰った。

< 36 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop