嵯峨野夢譚(さがのむたん)

嵯峨野夢譚102

手を合わせて薫に頼み込む匂宮の姿を天空から源氏と柏木が見ています。
「何という情けない匂宮。わしの孫ともあろうものが」
「いやいや。宮様ともなると自由がききませんあなたの時のようには
いきませんからね。おんなたらしですね、うまいこと言って」
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