嵯峨野夢譚(さがのむたん)

嵯峨野夢譚106

柏木は黙って聞いています。

「それに引き換え孫のほうは調子もんの尻軽で
能天気や。自分も周りもそう認めておりゃあそれが
一番幸せかもな。なまじっか真面目ぶると自分も
みんなも傷つく。中途半端が一番いかん薫のように」
< 110 / 152 >

この作品をシェア

pagetop