嵯峨野夢譚(さがのむたん)

嵯峨野夢譚128

這う這うの体で京へ戻られます。

姫様は匂宮との不倫が発覚した時のことを思うと
もう生きた心地が致しません。考えあぐね疲れ果てて
宇治川へ身を投げようと決心されました。

「だから言わんこっちゃない。薫が油断するからじゃ」
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