嵯峨野夢譚(さがのむたん)

嵯峨野夢譚35

「うーん」治は目覚めました。身体は何ともなさそうだ。
ゆっくりと周りを見回します。どうも様子が変だ。
少し体を起こして襖の間から覗きます。
これは驚き!歌舞伎の台本風に書くと次のようになります。

(本舞台三間の間。平安の頃の嵯峨野。小さな庵。
藁葺の二重屋台。たんす、
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