君とのキスの意味
「名前・・・私の名前を呼んでください。『君』も『さん』も付けないでくださいね」

それって・・・

俺は、静かに息を吐く。

「ルミ」「はい!」「ルミ」「はい・・・」

目を閉じて頷いていた村瀬君が、そっと目を開く。

「私、塚本さんの声が好きだったんです。ありがとうございました」

そう言って、微笑んだ。俺は、小さく頷くと、車のエンジンをかけた。

今回は、ちゃんと“ けじめ ”がつけられただろうか─





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