君とのキスの意味
「藤田さん、あまり言わないでください。まだ途中なんで・・・」

はっ⁉何が“ 途中 ”!?自分で自分にツッコミをいれる。

藤田さんの片方の眉だけが、クイッと上がった。

結局、藤田さんと2人で、水野君をからかいながら歩いていた。

最初は、いつものように“ 近寄るなオーラ ”を出していた藤田さんだったが、途中で空気が変わった。水野君の事、気に入ったのかもしれない・・・

みんなが集まっていた野球場まで来ると、小竹君を見付けた水野君は、駆け出していった。

3人で歩いた事は、彼女にとって居心地が悪かったようだ。

「塚本」

不意に藤田さんに呼ばれる。

「はい」

「あの『途中』ていうのは、『沙映をおとしている途中』て意味か?」

「っ!?・・・どうでしょうか?」

そういう意味、だったのか・・・?本当に、自分でもよくわからない。でも、それって・・・

「まっ、いいか」

藤田さんは、フッと笑って言った。

野球大会の開会式が終わった後に、近付いてきた人を見て、俺は我が目を疑った。

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