青春と呼ぶには僕らはまだ青くない。
ナルから話があると言われたのはあの人と再会してから一ヶ月が過ぎた頃の事だった。


俺自身、ナルに対して特別な感情を抱きながらも心の奥深くにあったあの人への思いに気づいた今、これ以上、ナルへ曖昧な態度は取れないと少し距離を置いていた。


「みぃくん、何かあった?」


「ん?なんかって?」


「この前、内定先の社長さんとロケットを見に行ってから様子が違うから。私の事、避けてる……から。」


よく二人で来ていたカフェで向かい側に座るナルが俺に聞いてきた。


これまでナルからこんな風に確信をつく様な事を言われた事はなかった俺は少し戸惑うと共に


ナルの気持ちにも薄々気付きながらも中途半端にしていた自分自身を反省した。


「うん、実はナルに話さなきゃいけない事がある。それはーーーー」


俺はナルに全てを話した。



< 24 / 46 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop