世界で一番ソラに恋した。


ソラ君はいつから、ずっとこの秘密を胸に抱いて笑っていたんだろう。


心がバラバラになっちゃうような秘密を。



同じ高校に、――母親が違う同い年の兄が突然出来るってどんな気持ち?

その二人から、愛人の子供だの、後継ぎはこっちだの言われ続けて家に帰りたいと思うかな?




出会ったのは、私の秘密がばれた屋上だったけれど、今はソラ君のどんな事でも知りたいって思う。


お腹の音を庇ってくれたり、
一緒に屋上で屋根を作ったり椅子を持ちこんだり、

慣れた手つきでキスしてきたり。



そんなソラ君にしかない、キラキラした一面を傷つけようとしている、心がバラバラになる秘密。

私はソレが湯許せなくて苦しい。

丁度、外で鳴り響く雷雨のように。
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