元通りになんてできない
温かい気持ち

胸の携帯が震えた。

『鷹山』

あ。
俺は席を外して通路に出た。何だかそうしたかった。

メールを読んだ。…鷹山さんらしいな。
削除か…。

きっとマナミの事を心配してるんだろうな。
本当、鷹山さんらしい。

俺はそのメールを保護した。


そういえば、娘さんの名前はなんて言うんだろうな…。

鷹山さんに似て、綺麗可愛い顔なのかな…。小さいから、可愛いの方が強いか。あー、でも、旦那さんに似てるのかもな〜。
女の子はお父さんに似るって言うし。
鷹山さんの旦那さんだから、男前なんだろうな‥。……。

「幸元〜」

「あ、はい」

戻らなきゃ。
気に入ってくれて良かった。…娘さん、見てみたいな〜。



連絡帳、なんて書いてあるんだろう。

どれどれ…。

みんなで集合した時、知里ちゃんがきちんと座りました。そしたら、いつも落ち着かないお友達も、みんな知里ちゃんに習って静かに座りました。先生側からしたら、知里ちゃん様々です。涙マーク。

フ。亜希先生らしい書き方だった。

知里、頑張っていい子になろうとしてるのね…。
落ち着かないお友達がきっと、とも君て子なのね。やっと、納得。

< 25 / 191 >

この作品をシェア

pagetop