コールセンターの恋愛事情
先ほどの話によると、マーケティング部で働いていると言う城田さんは辻本さんの同期なのだそうだ。

彼女は同じく同期である小笠原さんと言う男の人と交際を始めて１年目…になるそうなのだが、どうやらその小笠原さんが休みの日に女の人と一緒にいるところを目撃してしまったそうだ。

「その日は家族との用事が入ったって言うから、デートをドタキャンされたの！

ヒマだから映画を見ようと思って出かけたら…」

チーンと盛大に鼻をかんだ城田さんに、辻本さんはどうしたもんじゃろのうと言うように胸の前で腕を組んだ。

内場さんは城田さんの前に温かいハーブティーを置いた。

「それでどうして欲しいって言うの？

と言うか、お前が直接小笠原に聞けばいいだけの話じゃん。

あの女は誰だって、簡単なことじゃないか」

呆れながら言った辻本さんに、
「それができないから、辻本くんのところにきたんじゃないのよ！」

城田さんは何クソと言うように言い返した。
< 100 / 160 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop