コールセンターの恋愛事情
Ninth Call□何てこったなクリスマス
笑っても泣いても怒っても今年が終わることには変わりはない12月を迎えた。

「小笠原のヤツ、一体何を企んでいるんだろ…」

辻本さんはやれやれと言うように呟いた後、内場さん手作りのドーナツをかじった。

「何だか巻かれちゃったって感じだよね」

内場さんは紅茶を口に含んだ。

頭を抱えて悩んでいる彼らをわたしは遠巻きに見つめていた。

時がきたら話すからとか思っているようなことじゃないからって…小笠原さんは一体何を考えているんだろう?

そんなことよりも、わたしはあの時に感じた嫌悪感を振り返った。

興奮状態の城田さんを落ち着かせるために内場さんは彼女の肩に手を置いた。

それに対して、わたしは嫌悪感を感じた。

あの時に感じた嫌悪感は、一体何だったんだろう…?
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