チョコレート×キャンディ
「あ、いるよ。呼んでくるね」


その子はここからじゃ見えないところへ小走りで行った。


「なんかドキドキしない?」


千香ちゃんは笑顔で聞いてくる。


「う、うん……」


同じ気持ちだった私は頷いた。




これから現れる人が、


私の、


桜井君の



悩みの種だなんて、わからなかった……。





「はーい、どちら様?」


ん?

男子にしては高い声……。



千香ちゃんと話していた私は、すぐ後ろを振り返った。



「あれ、誰……? あたしどこかで会ったことあるっけ……?」



女の子!!



白川君が……いや、白川さんが女の子だって知らなかった。


そういえば、何度か桜井君と話してるの見たことある。


可愛い子だなぁって、見てた。


その子が目の前にいる……。


なんていうか、別世界の人みたい……。



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