チョコレート×キャンディ
「……やっぱ良くないかな」


私以上に小さく小さく呟かれた言葉。

態度を変えていたことをいってるみたいに。


あんな言い方しちゃったけど、さっきの反応の早さとか切り替えとか、ちょっと尊敬したのに。


でもそんなこと言い出せるはずなくて、無言を続けた。






「それじゃ部活言ってくぞー」



先生のその一言に、皆がガヤガヤと話し始める。


あれから教室に戻ったあと、何もなかったように自然と帰りのころになっていた。

前に立つ先生の手には、数十枚のプリントの束。

たぶんあれに、それぞれの部活が書かれてるんだろう。


――テニスになれますように!



「じゃあ言うぞー」


皆前のめりになって、先生を見つめる。

いつも通りのんびりな先生と、必死に願ってる私達の間に温度差を感じた。







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