エリート同期は意地悪がお好き
7.最高級のエリート
それから、約一か月後。---社長室---

定時を過ぎ、基本的にはほとんどの社員が帰宅する時間。

黒川部長、佐々木専務、専務秘書、佐々木希は、社長室に呼ばれていた。


「突然の呼び出し、なぜだかお分かりになりますか?」

会社の社長である、東城守が、デスク前に立つ三人に問いかける。


「…一体なんで、この三人がここに呼び出されたのか、私にはわかりかねます」

そう言ったのは佐々木専務。

黒川部長と、佐々木希も分からないと言った顔で、社長を見つめている。


「今回の突然の人事異動…私が知らないとでも思っているんですか?」

社長は黒川部長に問いかける。

「…もちろん、社内での人事異動ですから、お耳に入っていると思います」

黒川部長は、淡々と告げる。


「この人事異動を決めたのはどの重役ですか?」
「…それは、私が「いいえ、私が決めました」

黒川部長の言葉に、佐々木専務が言葉をかぶせる。

「…ほぅ」
「営業部にいた斎藤朱莉は、とても優秀な人材でした。人事には、要になる人材が不足してる、そこで私が移動を決めました」

佐々木専務は、ありきたりな説明をする。
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