エリート同期は意地悪がお好き

司side

・・・仕事が多忙になり始めて、早、1年を迎えようとしていた。

他社にもかかわらず、優がTOUJOUにちょくちょく顔を出す。それが気に入らない。

東城社長とも仲が良い事に、また気に入らない。

だがもっと気に入らないのは、朱莉にやたらとちょっかいを出す事だった。

当の朱莉は、拒否反応を示すものの、前ほど嫌がらなくなっていて…もしかしたら、俺より、優の方に魅かれはじめたのかもしれない。

そう思ってしまう今日この頃。

…真夜中、自宅に帰ると、スヤスヤと気持ちよさそうに寝息を立てる朱莉に、そっと口づけをすると、とても幸せそうに微笑む。

・・・あぁ、早く仕事が落ち着いて、朱莉と結婚したい。

そう思わずにはいられなかった。

・・・・・・・
・・・・・

・・・。


そんな矢先、ようやく、営業の仕事も落ち着き、株主や、重役たちが、俺の社長就任を承認した。

…これでようやく、朱莉のすべてを手に入れる事が出来る。

今夜は仕事も早々に切り上げ、自宅に帰ると・・・

玄関先に、俺とは別の男性用の革靴があった。


…これは一体誰のモノだ?

不安な気持ちを抑えつつ、奥へと進むと、

…赤ると、優が楽しそうに、談笑していて、目を見開いた。
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