それは危険なラブミッション

たった一度顔を合わせただけの私のサイズをこれほど的確に当てるとは、東城寺ルイは一体どれだけの女性を見てきたのだろう。
つい穿った見方をしてしまう。

そんなことを考えながら、緩くアップした髪の毛の乱れを直しているうちにあっという間に3階へと到着した。

開始時刻を過ぎてしまったせいか、会場の外に招待客らしき人の姿はない。
受付に一人だけ立つ女性に招待状を見せると、にこやかな笑みを浮かべて迎えてくれた。

ドアにはベルボーイ。
かしこまったお辞儀をされて、慌てて私も頭を下げる。

セレブだったら、ここでもっと優雅に挨拶するに違いない。
付け焼刃の偽物セレブには、ちょっと難しい試練だ。

そのベルボーイは、口元にだけ笑みをたたえてドアを開けてくれた。

その瞬間、眩しさに目を閉じる。
ゆっくり瞼を開けると、ざわめきが一気に耳へと飛び込んできた。
会場内は、着飾った人たちで賑わっていた。

立食形式のパーティらしい。
招待客は思い思いの場所で歓談しているようだった。


……どうしよう。
どこへ行けばいい……?

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