忘 恋
四章  結婚と離婚

そんな、大変なことになっている
雫のことも知らずに

俺と元木ルナとの婚約が発表され、
三ヶ月後には、ルナと結婚した。

ルナは、新居に住ませ
俺は、自分のマンションで暮らした。

俺は、ルナを抱くつもりもなく
まして、愛することなど
絶対にない。

ルナは、何度か親父に泣きついた
みたいで、
親父に、呼ばれて言われたが

「あんたの、言う通り
ルナと結婚した。
だが、あんたは、愛するようには、
言わなかった。
俺は、あいつ以外の女を
愛することはない。

俺は、社員の為だけに
元木の娘と結婚したんだ。
それだけだ。

あんたから、ルナにそう言え。」

と、言って俺は社長室をでた。

その後、俺は要を呼び出し
二人で飲んだ。
かなり、酔いつぶれて家に帰り
俺は、そのままベッドに入って寝た。

すると、誰かに体を触られて
服を脱がされていた。
俺は、
「雫か‥‥?
雫っ‥‥ああ‥俺の雫!」
・・・・・雫と錯覚して
そいつの腕を引き
服を脱がせ、貪るように抱いた。

しずくっ、雫っ‥‥‥と、
名前を何度も呼びながら
中に、欲を吐き出した。

次の日、目が覚めると
ベッドの端に、ルナが座っていて
ルナは、フフと笑った。

俺は、嵌められた。と、わかった。
だが、
「なぜ、ここにいる!
    鍵をどうした?
二度、ここに来るな!
今度入ったら、命はないと思え!」
と、脅して叩きだした。

むろん、部屋のカードキーは、
その場で、粉々にした。

ルナは、俺の殺気に怯え
転がるように、部屋から逃げ出した。

くそっ!! 親父の差し金だ。
どこまでも、俺をおちょくりやがる。

俺は、雫との思い出の
このマンションは、
変わりたくなかったから
暗証番号も変え
セキュリティも、きちんとさせ
玄関の鍵をドア事変えさせた。
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