♡放課後みすてりあすいーつ!♡

美色が持ってきたチューイングキャンディを噛みながら、私はメモをとる。

「それはいつ頃?」

「見つけたのは部活が始まって、部室のドアの鍵を開けて入室した時よ」

典美は必死で思い出すように頬をかく。

ということは、放課後までには貼られてたのね。

「部室の鍵は閉まってたんだよね。じゃ、鍵を管理してるのは誰?」

「部長と、副部長と、私と……あとは、部室があるのは文系学部の校舎だから、文系学部の生徒ね」

「具体的に、その部員の名前とか教えてくれる?」

「良いけど……うちの美術部員を疑ってるの?」

典美が疑いの目で睨んできた。

おっと、流石にグイグイ行き過ぎたか。

「違う違う!あくまでただの質問だよ。私達美術部の事何も知らないし」

手をバタバタさせて否定し、典美をとりあえず安心させた。

「そう?なら良いけど。あー、鍵を管理してる生徒の名前だったわよね。名簿持ってるから、そっちを見せるわ」

典美が鞄から出したファイルに入ってる名簿を取り出す。

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