もう愛情を求めない
「じゃ、行こうか」
「うん」
そう言って私達は歩き出した。
アパートから出ると、何故か快君は私の隣を歩いてくれない。
不満に思っていると、彼は口を開く。
「あーちゃんに質実に快君って呼ばれると、なんか不思議な感じがする。
昔よく呼んでくれたけど、最近なかなか呼んでくれてなかったし。
でも嬉しいな」
「なんかね、呼んじゃいけないかもしれない、って思ってしまうんだ。
私だって快君に久しぶりにあーちゃんって呼ばれて変な感じしたし、嬉しかった」