もう愛情を求めない
これが最後の別れだというのに快君に何も言えない所か、顔さえ見ることは出来なかった。




「じゃあ今日はお前からヤレ」



家に着くなり、そう言われる。


制服を着ているため、せめて着替えたいものだ。


「…着替える…」



蚊の泣くような声で言うと、着替えに走る。



捕まえに来ないということは、待っているということだ。


着替えというのはすぐに終わるもので。


早々に義兄が横になっているベッドに行く羽目になる。



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