幼なじみの罪ほろぼしと恋心
私達が入ったのはいつもランチで立ち寄るカフェ。


夜はメニューが変わり、結構凝った料理を出してくれる。


前から一度ディナーで来ようと思っていたんだけど、機会が無くて今日が初めてだった。


「私、魚介のラグーソースパスタ」


前々から狙っていたメニューに即決すると、大樹も割りと素早く決断した。


「俺はローストビーフ」

「やっぱり、大樹それを選ぶと思ってた」


最近知ったけど大樹は肉が大好きだ。


大樹は嬉しそうに微笑んだ。


「花乃が俺の好み覚えてくれてるなんて感動」

「そ、そうかな?」

「前は “大樹の好きなもの?そんなの私には関係ないし“って態度だったじゃん」


た、確かに。

私、随分変わったんだな。


今は大樹の事がこんなに気になって、もっと知りたいって思ってるんだもの。


「花乃、ブルーベリータルトが有るけど頼むよね?」


大樹が私にメニューに載った写真を見せながら言う。


「うん、もちろん」


なんか……私凄く幸せ。


こうやってもっと仲良くなってずっと一緒にいられたらいいな。

心からそう思う。

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