幼なじみの罪ほろぼしと恋心
「……何で急に飲み会? 花乃は俺の会社の男に興味があるの?」

「え? 私は別に興味なんてないけど」


私が興味があるのは須藤さんだけだし。


「じゃあ、何で?」


大樹は眉間にシワを寄せている。
なんか……珍しく怒ってる?


「……大樹の会社の人と飲みたいのは私の友達。昨日の朝大樹といる所を見てたみたいで頼まれたの」

「……なんだ」


怒っていたかと思った大樹は、また機嫌が良くなった様で、いつもの能天気な笑顔で頷いた。


「いいよ。分かった。花乃の友達なら俺も会ってみたいし、適当に人集めるよ」

「ほんと?! いいの?」

「任せておけよ。場所も良さそうな所選んでおくから」


大樹はきりっとした表情で言う。


な、なんて頼もしい!


ころころ機嫌が変わるから情緒不安定?って心配になったけど大丈夫そう。


これで後は須藤さんとの飲み会が上手くいけばいいんだけど。



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