私は先輩の浮気相手。






はっと我に返ると、頭が酷く痛む。

見覚えのない天上を眺めて、先輩の家だと分かった。



「こら。

寝転んでてよ。今日は何もしないからさ」




その声のほうを見ると、先輩が冷えピタを持っていた。


「おかゆ、作ったから食べて?」


ぺたりと貼られて、一気におでこが冷たくなる。



「ふ、何その可愛すぎる顔。

反則すぎ...。

冷えピタ貼ったら、こんな顔するんだ…」




あ。

先輩、また悪戯してるな...。



折角笑っているのに。

見えないのは残念だなぁ――。






この日は初めて、先輩とかすみがお泊りした日でもあったのです――。



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