私は先輩の浮気相手。
駅を降りると、その場所まで案内する。
「あ、待って。この店美味しそう」
「あぁここ人気ですよ。来たことないですけど」
甘そうな和食のお菓子屋。
高そうだから滅多に入らない。
でも先輩。
入る気満々ですね。
「この昔の家って雰囲気、よくない?」
「そうですか?あたしはやっぱり、お姫様みたいな部屋が…なんて。
似合わないですよね」
あはは、と話を逸らそうとした。
「かすみちゃんに似合うよ」
その真っ直ぐな声と言葉に、不意をつかれてしまった。