鈴木くんと彼女の不思議な関係

「でも、それじゃあ、今度はお前が危ないんじゃないか。てか、もしかして俺も。」
「私は大丈夫よ。多分。」
「どうして?」
「私は多恵みたいにやられっぱなしにしないし、そういうのは慣れてるもの。」
「慣れてるって。。」

「この話はもういいでしょ。あたしだって、大損よ。好きでもない男とキスなんて。。」
鈴木は少し不満そうな顔をした。
「私、もう帰る。あんたも、着替えて帰ったら?」
「あぁ。」

じゃあね。と告げる私を鈴木は「清水」と呼び止めた。
「なに?」
「ありがとう。」
「いまさらじゃない。仲間でしょ?」
「仲間か。そうだな。仲間だな。」
「世話が焼ける男だよ。」
「ごめん。」
「またね。」
「あぁ。またな。」

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