甘い香りに誘われて【続編 Ⅲ 完結しました】
宮澤さんが、私の口元に手を伸ばす。

ペロッ…

「アイス…付いてた」

ドキッ

なんか、アイスが付いた指を舐める葵さんが色っぽい。

カアァァァァ

身体が熱い。

(私は変態か…)

葵さんの黒い瞳が、私を捉える。

「頬が赤い…」

大きな手が頬を包む。
少し潤んだ瞳の葵さんが近付く。

チュッ

そっと、くちづけられた。

チュッ

触れるだけの、ついばむようなキスを何度もされる。

身体が熱くて、変になりそう。

力が抜ける。

葵さんに寄り添っていた身体が、そっと離される。

「都…俺に聞きたいことがあると思うけど、今は答えることができない。

でも、忘れないで。俺が好きなのは君だけだ。信じてほしい」

苦しそうな、切ない表情をした葵さんが私を見つめる。

「はい。葵さんのこと、信じてますよ?

いつか、話してくださいね」

ぎゅうぅぅ

言葉の代わりというように、力強く抱きしめられた。

「そろそろ帰るよ。また明日…
おやすみ」

「はい。おやすみなさい」

パタン

部屋の玄関まで見送り、もう遅いからと鍵を掛けるのを見届け、葵さんは帰って行った。
















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