筆舌に尽くし難い。
「でも、新川はまだ俺の事を好きって認めたくないんだよね?傷付くのが怖いから。
大丈夫なのに、俺は新川…ううん、千沙(ちさ)の事ずっと大事にしてきたつもりなのに」
「な、何勝手に呼び捨て…っ!」
「だってずっとこう呼びたかったんだもん」
だ、だもんってあんた…。しかしさらりと苗字から下の名前で呼ばれても嫌悪感もなく、何度も髪に触れる手と落とされるクチビルが、あれほどまでに切羽つまった吐瀉感と嫌悪感を嘘みたいに溶かしていく。