運命の出会いって信じますか?
真美は引き下がろうとしなかった。

一度電話を切って、お姉ちゃんにラインを送ってみる。

-そうね。真美ちゃんの意見も聞きたいから構わないよ。-

どんな相談事なんだろう?

私はもう一度真美に連絡を取ると、自分の身支度を始める。

鏡の前の私の顔は誰にも見せられないような代物だ。

お姉ちゃんと真美相手でも、この顔は失礼だよね…。

少し氷で目元を冷やしてから、何とかファンデーションでごまかす。

「大して変わらないか…。」

私が鏡の前で溜息をついた時、インターフォンが鳴った。

玄関を開けた途端、二人の顔が覗いた。

「すぐそこで一緒になったの。」

真美がお姉ちゃんを見て笑う。

「真美ちゃんに声を掛けてもらわなかったら、私は気が付かなかったよ。」

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