運命の出会いって信じますか?
22
-予定通りでよろしく。-

そんなお姉ちゃんのラインを受け取った時には、私は待ち合わせをした居酒屋へ既に向かっていた。

お姉ちゃんとたまにだけど来る居酒屋。

最近はお姉ちゃんも私も時間通りになかなか退社出来ないからご無沙汰だ。

しかも2週間に1回ほどお姉ちゃんは部長さんと会っていた訳だから、平日の夜の予定はなおさら合わなかった。

その居酒屋の前でばったりと顔を合わせたのは、お姉ちゃんではなく柏木さんだった。

「今晩は。」

そうゆったりと笑う柏木さん。

まだ会うのは2回目だけど、その笑顔は忘れられない。

「先に入りましょうか。」

柏木さんはゆっくりと居酒屋の入口を入って行く。

「はい。」

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