運命の出会いって信じますか?
24
新しい週を迎えた。

増本君がやたらと契約を取って来た。

「日下さんにこの2年の俺の成長を見て欲しいですからね。予定を少し前倒しして契約をもらってきました。」

そして私にニッコリ笑うと、書類と伝票の山を私のデスクに置いた。

「日下さんの事ばかり考えている時間はないですからね。」

私はそんな書類や伝票を確かめながら、一度増本君の顔を見た。

「増本君、仕事の優先順位を教えてくれるかな。」

私が引きつらせた笑いを向けると、増本君は待っていましたとばかりにすごい勢いで説明を始めた。

お互いが仕事モードにすっかり入っている。

「はい、了解しました。」

私の言葉に増本君はうなずいた。

「よろしくお願いします。」

増本君は忙しそうに外出して行った。
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