運命の出会いって信じますか?
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「華、料理上手くなったな。」

ぶりの照り焼きを食べながら、英輔がニコニコしている。

私はしばらく食べている英輔の顔を見ていたが、そろそろ食べだそうかなと思ったところだった。

「そう?まあ、毎日料理していればそれなりにはなるよね。」

私はそんな答えをする。

ああ、この空気感、2年前と変わらない。

しばらく二人で食べながら、離れていた2年間の話をしていた。

「そう言えば、英輔は本当なら東京本社に異動だったの?」

私は細野課長の言葉を思い出して聞いた。

「どうして華がそんな事を知っているの?トップシークレットのはずなんだけどな。」

英輔は少し茶化したような表情で私に聞いた。

「細野課長に聞いたんだけど…、英輔に言ったらいけなかったのかな。」

私はしまったという顔をする。
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