運命の出会いって信じますか?
29
二人で電車に乗って、本当に一緒に出社した。

「おはようございます。」

元気な声で会社に入って行く英輔。

私が普段働いているフロアに入って行くと、みんなが声を返してくれる。

英輔がここを離れてたった2年なのか、それとももう2年なのか。

でも半分以上が英輔を知っている面々だ。

「おはよう、日下。一緒に出勤か。」

からかうように細野課長が英輔に握手を求めた。

「お久しぶりです。え~と細野課長でしたっけ?」

英輔ここに居た時、細野さんは係長だった。

「日下が帰ってくると、また俺も大変だよな。」

ブツブツぼやいている細野課長。

「あら、日下君。久しぶりね。」

横から真美が顔を出した。
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