運命の出会いって信じますか?
32
次の日。

だるい身体を引きずりながら、私は会社へ向かった。

英輔はニコニコととてもご機嫌で、疲れ知らずのようだ。

「英輔、太陽がまぶしい。」

私の顔を見て、英輔は笑う。

「俺が華の元気を全部吸い取ってしまったみたいだな。」

本当にそうだよ…。

あれから何度も英輔に求められて、私は身体の節々が痛い。

帰って来た夜はきっと予行演習だったんだと思わせるような激しさ。

きっと私達は2,3時間しか眠っていないだろう。

「そう言えばお姉さんとの待ち合わせは何時だった?」

英輔はケロッとした顔をして、私に聞いた。

「8時にいつもの居酒屋。」

私は反射的に答えていた。
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